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最近“JPYC”っていう仮想通貨のニュースを見たんだけど、ビットコインとかイーサリアムみたいな投資用のコインとどう違うの?仮想通貨って値動きが激しくて怖いイメージしかないんだけど。



たしかにそう思う人は多いよね。でも“JPYC”はちょっと違うんだ。これは“日本円と同じ価値”を持つように設計された“ステーブルコイン”で、1 JPYCがほぼ1円。だから値段がほとんど変わらない、安定したデジタル通貨なんだ!



へぇ〜、それなら投資っていうより“使うお金”って感じね。電子マネーみたいに、普通の買い物にも使えるようになるの?



そのイメージが近いね。しかも10月27日から正式に発行と償還が始まって、日常生活でも使えるようになる予定なんだ。この記事では、その“JPYC”がどんな仕組みで、どんなふうに私たちの生活を変えていくのかを、わかりやすく紹介していくよ。
JPYCとは?「日本円建てステーブルコイン」って何?
まず、“ステーブルコイン”という言葉を整理しましょう。
「ステーブル(stable)」は“安定した”という意味。つまりステーブルコインとは、「価格が安定するように設計された仮想通貨」です。
たとえばビットコインは日によって値段が変動しますが、JPYCは「1 JPYC=およそ1 円」という仕組みになっています。裏には銀行預金や国債といった“実際の日本円資産”が確保されており、発行残高の100%以上を安全資産で保全する仕組みです。
このJPYCを発行するのは、東京都に本社を置くJPYC株式会社。
同社は2025年8月に「資金移動業者」としての登録を完了し、改正資金決済法に基づく“電子決済手段”の発行が認められました。これは国内で初めてのケースであり、法的にも正式に認められた「円建てデジタルマネー」が誕生することになります。
つまりJPYCは、「仮想通貨」というよりも「デジタルで使える日本円」。値動きに振り回されることなく、安全に送金や決済ができる新しいお金の形なのです。
10月27日から始まる新サービス「JPYC EX」
10月27日13時、JPYC株式会社は「JPYC EX」という新しい発行・償還プラットフォームを正式リリースします。


仕組みはシンプルです。
ユーザーは銀行振込で日本円を入金すると、自分のウォレット(デジタル口座)にJPYCが発行されます。逆にJPYCを返却すれば、日本円に戻す(償還する)ことも可能です。
対応するブロックチェーンは、Ethereum・Avalanche・Polygonなど。利用者は用途に合わせてネットワークを選び、オンチェーン(ブロックチェーン上)で安全に送金・決済ができます。
また、発行会社が銀行預金と国債を裏付け資産として保有するため、JPYCの価値は常に1 円と等しく保たれるよう設計されています。
これは「デジタルでも、現金と同じように安心して使える」ことを意味します。
JPYCが「使える」ようになると、生活がどう変わる?
JPYCの登場によって、私たちの暮らしにどんな変化が起きるのでしょうか。ニュースやリリースから読み取れる活用シーンを紹介します。
1. コンビニやネットショップでの支払い
JPYCは、決済代行大手「電算システム」との提携を通じて、全国6万5000店以上のコンビニやドラッグストアで使えるようにする構想を発表しています。
将来的には、スマホ決済アプリや電子マネーのように、レジでJPYCをかざして支払えるようになる可能性があります。
2. クレジットカード代金の支払い
JPYCは次世代カード「Nudge(ナッジ)」との連携も発表。
これにより、クレジットカードの利用代金をJPYCで支払えるようになる予定です。デジタル上で完結する“キャッシュレスの新しい形”が広がることが期待されています。
3. 個人間送金や企業間決済
ブロックチェーン上で送金できるため、銀行の営業時間に関係なく24時間いつでも即時送金が可能になります。
さらに、企業同士の支払い・精算を自動化するシステム連携も検討されており、経理処理の効率化にもつながる見込みです。
4. 海外送金・越境EC
JPYCは「円建て」のままブロックチェーンを通じて送金できるため、海外への送金や越境ECにも応用できます。
為替手数料を抑えつつ、よりスムーズな国際決済を実現できる点は、企業にも個人にも大きなメリットです。
初心者でもわかる!JPYCの嬉しい5つのポイント
- 値動きが安定していて安心
JPYCは1 円=1 JPYCの設計なので、値段が大きく変わる心配がありません。
「仮想通貨は値下がりが怖い」という不安を感じずに使えます。 - 送金が速くて手数料も安い
銀行の営業時間に縛られず、ブロックチェーンを通じて即時送金が可能。
しかも手数料は通常の振込より安く抑えられる可能性があります。 - 日常生活で使える場所が増える
コンビニ・ドラッグストア・ネットショップなど、既存の決済網にJPYCが統合されれば、より便利なキャッシュレス決済が実現します。 - 海外送金やネット取引にも対応
日本円での価値を保ちながら、海外のサービスでも使える可能性があります。旅行・留学・貿易などにも応用できるかもしれません。 - 法律に基づく安心設計
JPYCは資金移動業の登録を受けた事業者が発行しており、裏付け資産も日本円と国債。
「怪しい仮想通貨では?」という不安を払拭する、信頼性の高い仕組みです。
注意しておきたいポイントも
もちろん、便利な面ばかりではありません。現時点では、まだすべての店舗やアプリで使えるわけではなく、利用できる場所はこれから徐々に増えていく段階です。
また、ウォレットの作成や本人確認など、ブロックチェーン特有の準備が必要な場合もあります。
「お金をデジタルで扱う」という点では、パスワードや秘密鍵の管理などセキュリティにも注意が必要です。
ただし、これらの課題はスマホ決済やネットバンキングの普及期にも同じようにあったもの。少しずつ慣れていけば、日常の一部として自然に使えるようになるでしょう。
まとめ:JPYCが切り開く「お金の自由な未来」
10月27日、JPYCが正式に発行されることは、日本のデジタルマネー史において大きな一歩です。
これまで「仮想通貨=値動きが激しいもの」と思われてきた概念を、「安定して使えるデジタル円」へと変えていくきっかけになるでしょう。
銀行でもカードでもない、もうひとつの選択肢。
それが、ブロックチェーン時代の「日本円=JPYC」です。まだ始まったばかりの試みですが、数年後には「JPYCで支払う」が当たり前になるかもしれません。
この新しいデジタル通貨の動きを、少しだけ先取りして知っておくことが、次の時代の“お金の教養”になるはずです。


